大判例

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水戸地方裁判所 昭和44年(ワ)182号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕附添料

<証拠>によれば、原告は昭和四三年一月二五日から同年二月三日まで前記斉藤医院に入院した際に必要な附添入として原告の父世志男の母飯塚登久に附添つて貰い、その附添費および交通費として金一五六八〇円、原告が同年三月六日から同月三一日まで前記伊野病院に入院した際に必要な附添人として右登久に附添つて貰いその附添費として金三一、二〇〇円、原告が同年四月一日から同月一〇日まで前記県南病院に入院した際に必要な附添人として右登久に附添つて貰い、その附添費および交通費として金二五、六〇〇円合計金七二、四八〇円を支払つたことが認められる。けれども、当時における親族の附添費は経験則上一日金一千円をもつて相当と認められるから、結局附添料は入院期間四六日分合計金四万六千円の限度でのみ正当として認容すべきである。

被告等の過失相殺の主張について判断する。

被告等は原告が急に路上に現れて道路を横断したことが本件事故発生の一因をなしている旨主張するが、右主張の趣旨に副う<証拠>は後記各証拠と対比するときはにわかに措信し難く、他にこれを認めうる適確な証拠も存しないところ、却つて、<証拠>によれば、原告は何等の障害物もない左方(西方)の小路から右方(東方)へ向つて通常の速度で道路を横断し、概ね道路を渡り切ろうとしたところで被告車と衝突したものであることが認められるから、他に右認定を覆すに足りる証拠の存しない本件においては、原告に道路横断にあたつて不注意な点があつたものということはできない。

のみならず、<証拠>によれば、原告は事故当時四歳六月で、水戸市内五軒町にある聖母幼稚園に親の附添なしに他の園児と共にバスで通園していたが全く交通事故にあつたこともなかつたこと、原告の親は原告に対し交通事故防止のため平常から道路をよくみてから横断すべきこと等を注意し、原告もよく親の注意をきいていたこと、本件事故現場は新興住宅街内にある幅員5.8米の道路で事故当時は自動車の交通量も殆んどなく、原告と同年輩の子供は親の附添なしに右道路を横断していたが何等危険はなかつたことが認められるから、原告の親権者に監督不十分の責任があるものということもできない。

以上によれば、被告等の過失相殺の主張はその理由がなく、採用することはできない。(太田昭雄)

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